目標
チーム医療を構成する中で、MRI・CT等による画像診断やIVRの充実およびリニアックによる放射線治療分野の拡大を図り、
安全性の高い医療と悪性疾患患者のQOL(生活の質)向上を追及します。
役割
リニアック、MRI、CT、DSA、ガンマカメラ(RI)、エックス線乳房撮影装置など高度医療機器を整備し、
共同利用・画像診断情報の提供など、病診・病々連携事業の一端を担っています。
- 一般撮影
- 透視
- 乳房撮影
- CT
- MRI
- DSA
- RI
- 超音波
- 放射線治療
一般エックス線撮影
撮影装置 2台 病室撮影装置(ポータブル) 2台
- 撮影装置 RADspeed pro (島津製作所)
- FPD (フジフィルムメディカル)
- ポータブル装置 Tiara (HITACHI)
検査目的
放射線科の基本的な検査です。必要な部位をエックス線を用いて撮影します。
検査時間
約1分~15分
年間件数
約32,000件(2020年度)
その他
金属やプラスチック等は、写真に写るため撮影時にはずしてもらいます。また厚い服(セーターやトレーナー)等も写真に写る可能性があるので撮影時に着替えてもらいます。
エックス線透視撮影
透視装置 3台 うち泌尿器専用装置 1台
- 島津メディカル SONIALVISION G4、URO-MAX
- 日立メディカル CUREVISTA
検査目的
エックス線と造影剤(バリウム等)を用いて、食道・胃・大腸や腎臓・膀胱等の検査を行います。また、整形外科の検査や治療も行います。リアルタイムに動きを観察することができるので、いろいろな検査や治療に用いられます。
検査時間
約30分~1時間
年間件数
約980件(2020年度)
その他
検査の内容により絶食などの前処置が必要となりますので、検査予約時にご確認ください。
乳房撮影(マンモグラフィー)
- キャノンメディカルシステムズ Pe・ru・ru TM DIGITAL
検査目的
乳房を圧迫し乳房内にある乳腺を左右に広げることで、乳腺内にある早期乳がんを見つけることができる検査です。
検査時間
約15分
年間件数
約380件(2020年度)
その他
圧迫して乳房を薄くして撮影するため、多少痛みを伴います。
Computed Tomography(コンピュータ断層撮影)
- シーメンス SOMATOM Drive
エックス線を利用して、体の横断面画像(輪切り像)を得ることができます。また画像処理を行うことで骨や血管等の立体画像の作成もできます。
検査時
約5分~20分
年間件数
約11,450件(2020年度)
その他
検査により食事を制限する必要があります。予約時にお確かめください。
造影CT検査を受けられた方へ
Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)
- シーメンス MAGNETOM Skyra 3.0T
- シーメンス MAGNETOM Avanto with Ⅰ-class 1.5T
検査目的
MRI検査とは、エックス線の代わりに磁石と電波を使って体の内部を写真に撮る検査です。コンピュータ処理であらゆる方向の断面を撮ることができます。エックス線検査では困難な神経、筋肉、血管などの軟部組織の撮影に優れています。
検査時間
約30分~1時間
年間件数
約5,900件(2020年度)
その他
心臓ペースメーカーや刺激電極、人工内耳などを身につけている方は検査を受けることができません。また、脳動脈瘤クリップなどの金属が埋め込まれてる方は検査を受けられないことがありますので、担当医または検査担当者にあらかじめお知らせください。
金属類(鍵・アイシャドウなど)や磁気カード(キャッシュカード・クレジットカードなど)の検査室への持ち込みはできません。
MRIガイド下マンモトームを今秋(H23.11~)より始めました。
近年ではマンモグラフィや超音波よりも精度が高い「乳房MRI検査」が有用と考えられています。また、乳がんと確定するための検査には、病変の一部を採取し、顕微鏡でみてがん細胞かどうかを判断します(細胞診、組織診)。
MRIでしか見えない病変にMRI検査をしながら行う吸引式乳腺組織生検(MRIガイド下生検:マンモトーム)が有用と考えられており、これにより早期発見・早期治療が行えるようになります。
Digital Subtraction Angiography(血管造影撮影)
- シーメンス Artis Q Biplane
検査目的
エックス線により血管の描出を行う検査です。撮影装置が回転してあらゆる角度からの観察・計測が可能で、診断と同時に、細くなった血管を広げたり、破れた血管を塞ぐ等の治療も行います。
検査時間
約1時間~3時間
年間件数
約170件(2020年度)
その他
検査前後の処置等が必要なため、予約制の入院検査となります。
Radiolsotope(核医学検査)
- GE Discovery NM830
検査目的
放射線(ガンマ線)を微量に含んだ薬を使用して、がんや炎症の部位を見つけたり、脳や心臓の機能を測定する検査です。
検査時間
約1時間~数時間
年間件数
約320件(2020年度)
その他
検査により食事制限などの前処置が必要ですので予約時にお確めください。
ストロンチウムによる疼痛緩和治療も行っております。
超音波検査
検査目的
超音波を用いて、人体構造の断面や臓器の形態的・動態的な情報を得ることができます。超音波検査は肝臓、胆嚢、乳房、甲状腺、胎児などが検査の対象となります。
検査時間
約10分~15分
その他
検査の内容により絶食などの前処置が必要となりますので、検査予約時にご確認ください。
放射線治療
直線加速器True Beam (Varian)CLINAC 2100C/D (Varian) |
治療計画用CTSOMATOM Confidence RT Pro 20Slice(SIEMENS)Hispeed DX/I (GE) |
治療計画装置Eclipse(Varian)Pinnacle (PHILIPS)Raystation(HITACHI) |
固定具ステレオタクティックボディフレーム (ELEKTA) |
QA/QC機器Delta4(ユーロ)Simple QA Analysis(Triangle Products)Simple QA Analysis(Triangle Products)SonArray (Varian)Exac Trac X-ray 6D (BrainLAB) |
その他 Robotic couch (BrainLAB) |
広報誌 関連記事 → さらに高精度な放射線治療を目指して(2013年2月)
治療内容
直線加速器(リニアック)から発生する放射線(X線や電子線)を利用し、正常組織の障害を最小限に抑えつつ、腫瘍の消滅や症状の緩和を目指す治療法です。
当院では疾患・病期によっては一般治療の他に、高精度の固定具を用いた最新の定位放射線治療(SRT/SBRT)、いわゆる多次元ピンポイント放射線治療を行っています。
定位脳手術的放射線治療・定位脳分割放射線治療(ガンマーナイフやサイバーナイフに匹敵)や、定位体幹部放射線治療(適応として肺腫瘍、肝腫瘍、脊髄動静脈奇形)、また、前立腺腫瘍に対してはさらに、より高い線量精度・線量分布が要求される、最先端の強度変調放射線治療(IMRT)を行い、良好な治療結果が出ています。
現在は、前立腺以外の部位、すなわち頭頚部・胸部・腹部腫瘍にもIMRTの適用範囲を拡大しています。
年間件数(2021.4.1~2022.3.31)
171件 (内訳:一般治療43件、定位体幹部放射線治療14件、強度変調放射線治療108件、定位脳放射線治療6件)
*治療品質保証・品質管理に対しては、医学物理士及び品質管理士のもと、治療線量測定・位置測定を厳密に行い、ダブルチェックで確認しています。
医学物理士:小幡史郎,太田嘉昭,菅 恒彦,鐘ヶ江真弥
品質管理士:小幡史郎,太田嘉昭,菅 恒彦
放射線治療専門放射線技師:太田嘉昭,菅 恒彦
第三者による測定
酵素 標的・増感放射線治療(KORTUC)
KORTUC(コータック:酵素標的・増感放射線療法)についての電話相談が増えてきており、通常診療に影響を及ぼしかねない状況となってきております。誠に勝手ではありますが、適応等の問い合わせにつきましては、当院地域医療支援センターを通し、かかりつけ医より診療情報提供書や画像を準備していただき、診療予約やセカンドオピニオンとして対応させていただいております。
これまでの治療の限界を超えていくために、私たち治療チームは日々精進を続けております。そのひとつとして新たな抗腫瘍療法である『酵素 標的・増感放射線治療(KORTUC)』を11年半前より倫理委員会の承認を得て、これまでに約260例ほどの症例に適用しています。治療効果の増強 はもとより重篤な有害事象もみられず、今後の放射線治療の新たなコアとして収まっていくだろう強い期待感を、日々患者とともに実感しております。
以下に、その実臨床を1例お示し致します。現在の治療に行き詰りを感じられ、毎日の症状に悩まされている方においては福音になる 可能性を秘めています。
(2021年4月1日 診療部長 小幡)
- KORTUC第35回地域医療研究会発表
- 篠原出版新社(2015.2.20発行)の『KORTUCの基礎と臨床』に掲載
【KORTUC関連書籍】
〇酵素標的・増感放射線療法KORTUC 篠原出版新社(2020.10.19発行)
〇免疫療法を超えるがん治療革命 光文社(2019.6.10発行)
スタッフ紹介
医師(常勤):3名医師(非常勤):1名 |
別途参照 |
診療放射線技師:11名
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検診マンモグラフィ撮影認定診療放射線技師:2名
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X線CT認定技師:3名
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磁気共鳴専門技術者:1名
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放射線治療専門放射線技師:2名
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放射線治療品質管理士:2名
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医学物理士:3名
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第一種放射線取扱主任者(試験合格):2名
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第二種放射線取扱主任者(試験合格):3名
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放射線機器管理士:1名
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放射線管理士:1名
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超音波検査士(体表臓器):1名
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超音波検査士(消化器):1名
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日本DMAT隊員(業務調整員):1名
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第一種衛生管理者:1名
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受付事務:1名 |
病診連携のご案内
これまで紹介してまいりましたCT・MR・RI・一般等の各検査機器を先生方にも広く活用していただきたく存じております。
これらの依頼については、既に配布の検査予約申込書を活用していただく事で最優先的に予定を組み入れ検査終了当日に放射線科医師が読影を行い、レポートを提出しております。
※検査予約申込書は地域医療連携室までFAXにてお送り下さい。
長崎県島原病院 地域医療連携室
〒855-0861 長崎県島原市下川尻町7895
TEL 0957-63-1145(内線106,116) FAX 0957-63-6544(予約専用)
予約受付時間:月~金 8:45~17:00
休診日:土曜日・日曜日・祝日・年末年始(12月29日~1月3日)
放射線被曝
「医療被曝 Q&A ガイドブック」
編集:長崎県職員放射線技師会
作成:小冊子初 版 平成 9年 4月
小冊子第2版 平成13年10月
HP用再編集:平成16年 3月
皆様からの医療放射線被ばくに対する疑問を解消するために、長崎県職員放射線技師会では、左図の医療被曝Q&Aガイドブックを作成しました。
当コーナーでは、これに病院の情報を加え、医療被曝の疑問にお答えします。
当院使用機器画像








