当院について
About our hospital
病院指標
島原病院 病院指標(令和4年度)
年齢階級別退院患者数
年齢区分 | 0~ | 10~ | 20~ | 30~ | 40~ | 50~ | 60~ | 70~ | 80~ | 90~ |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
患者数 | 134 | 46 | 33 | 58 | 129 | 234 | 646 | 1050 | 887 | 341 |
令和4年度中に当院を退院した患者さんの年齢を10歳刻みで集計しています。
当院の位置する県南地域は、令和2年国勢調査によると人口減少は5年前比較でマイナス6.9%(全国マイナス0.7%)、65歳以上の高齢化率は37.4%(全国28.6%)と、全国平均を大きく上回り、過疎と高齢化が進んでいる地域です。
当院の年齢別患者数もこれを反映したものとなっており、60歳以上が全体の82.2%を占めており、昨年度(83.0%)と比較すると、0.8%減少しておりました。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- 外 科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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060160x001xxxx | 鼠径ヘルニア(15歳以上) ヘルニア手術 鼠径ヘルニア等 | 67 | 4.33 | 4.59 | 1.49 | 69.61 | |
090010xx010xxx | 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 手術・処置等1 なし | 32 | 10.75 | 9.99 | 0.00 | 69.19 | |
060150xx99xxxx | 虫垂炎 手術なし | 24 | 9.71 | 7.93 | 0.00 | 61.67 | |
090010xx99x40x | 乳房の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし | 20 | 2.05 | 3.66 | 0.00 | 63.10 | |
060040xx99x50x | 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし | 19 | 2.84 | 4.25 | 0.00 | 73.95 |
外科における入院疾患は多岐にわたり、結腸癌や乳癌をはじめとする5大癌はもとより日常生活の支障となる鼠径ヘルニアや胆石症などの良性疾患にも対応しています。コロナ禍継続中の本年は検診の延期、受診率の低下も同様でしたが、悪性腫瘍をはじめとする手術を要する疾患は昨年と同様であり、コロナ発生状況に応じて手術数を調整しつつ実施しました。いずれの症例もコロナ感染のないことを十分に確認し院内感染発生なく実施できました。
消化管癌では(食道、胃、大腸)は低侵襲な腹腔鏡手術を定型化し実施するとともに、進行癌治療は手術療法のみではなく化学療法も併用した集学的治療を展開しています。切除後の補助療法としての化学療法のみならず、切除不能を切除可能に変えるべく行う化学療法(転換治療)を実施することも増加しています。進行癌では手術そのものの侵襲が大きいため、過不足のない患者さんに余力の残る根治手術を基本とし、術後の合併症を最小限とする種々の工夫を取り入れています。乳癌では病状と患者さんのご希望により温存/全摘手術が選択され、日々登場する新規薬剤を用いた治療も導入しています。コロナ禍では悪性腫瘍では進行症例が緊急入院する割合が高くなり特に、大腸癌や胃癌では緊急入院加療、準緊急的手術が多くなり必然的に在院日数が延長していました。
乳癌治療に際しては、コロナ禍の本年は検診時期と一致した変動が多く月間での差がありました。乳がん専門医と常勤の病理医、放射線治療医が完備されているため、乳房温存手術やセンチネルリンパ節生検など機能温存手術も可能です。本院の乳癌をはじめとするがん手術は迅速病理における病理室顕微鏡像を手術室に供覧し、術中にリアルタイムで病変、組織を確認しつつ進行するPathological Navigationを導入しています。
胆石症などの胆道疾患ではその程度に応じて、低侵襲手術である腹腔鏡手術を中心に、状況によっては保存的治療を選択し全身状態の改善後手術を計画することも多くあります。やはり本年度は緊急重症症例が多い傾向にありました。また、鼠径ヘルニアは通常法、鏡視下(腹腔、腹膜外アプローチ)いずれの方法も取り入れており、患者さんの状態に応じた術式を選択しています。
- 整形外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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160800xx01xxxx | 股関節・大腿近位の骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 | 196 | 23.77 | 26.42 | 60.2 | 84.10 | |
07040xxx01xxxx | 股関節骨頭壊死、股関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 | 52 | 39.67 | 20.14 | 11.54 | 71.88 | |
070230xx01xxxx | 膝関節症(変形性を含む。) 人工関節再置換術等 | 28 | 41.00 | 22.44 | 10.71 | 72.96 | |
160760xx97xx0x | 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし | 24 | 13.54 | 4.86 | 0.00 | 58.29 | |
160980xx99x0xx | 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2 なし | 14 | 29.79 | 19.98 | 28.57 | 76.43 |
整形外科では、四肢外傷、膝痛、股関節痛を中心に診療を行っています。最近は、高齢者の転倒による肩、前腕、大腿骨部の骨折が多く、年間約500~600件の手術を行っています。
また、骨接合術や人工骨頭置換術を行い、膝関節症に対しては人工関節再置換術を行っています。
他科や近隣の医療機関と協力し、合併症の発生を防ぎ、手術後は早期離床を行い、積極的なリハビリテーションを行っています。
さらに、土日祝日を含めた365日リハに取り組んでおり、発症後早期から集中的に質の高いリハビリを行うことで、入院期間の短縮や速やかな在宅復帰に繋げています。
- 呼吸器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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040040xx99200x | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 2あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 71 | 3.62 | 3.05 | 2.82 | 73.73 | |
040110xxxxx0xx | 間質性肺炎 手術・処置等2 なし | 42 | 17.62 | 18.57 | 9.52 | 74.62 | |
040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし | 42 | 10.57 | 8.60 | 0.00 | 70.43 | |
040081xx99x0xx | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし | 25 | 22.04 | 21.11 | 40.00 | 84.40 | |
040040xx9900xx | 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし | 18 | 9.39 | 13.49 | 22.22 | 73.94 |
地域がん診療連携拠点病院の呼吸器内科として、特に高い専門性が要求される肺癌の診療に力を入れています。肺癌の診断、様々な薬物療法(免疫チェックポイント阻害薬、分子標的治療薬、細胞障害性抗がん剤、)や放射線療法との組み合わせなどによる治療を行い、治療成績の向上を目指しています。放射線科との連携のみならず、手術が適応となる肺癌患者さんは呼吸器外科をもつ施設と連携して、診療科・診療施設の枠を超えた集学的治療を行っています。病病連携、病診連携により在院日数も短縮でき、地域で安心して治療が受けられています。また、管理栄養士が中心となって、薬物治療で食欲が低下した患者さんの特別メニューを作成し、個別にもきめ細かな対応に努めています。
肺癌以外にも、肺炎・気管支炎・細気管支炎、間質性肺炎、気胸など、専門的な検査や治療が必要な患者さんを診療しています。肺炎では、基礎疾患を抱える高齢の患者さんを中心に、重症度別では中等症(重症度1、2)の患者さんが最も多いですが、重症(重症度3)の患者さんも多く、地域の基幹病院として診療にあたっています。重症肺炎の患者さんは平均年齢も高く、誤嚥を繰り返すため遷延化しやすく、医師、看護師のみならず、リハビリ(PT、ST)、管理栄養士などの多職種からなるチームで懸命に治療を行っています。
呼吸療法認定士の資格をもつ理学療法士を中心に、COPDなどの慢性呼吸不全や肺癌術後の患者さんの呼吸リハビリテーションも積極的に行っています。呼吸器疾患患者さんに対しては、専門的知識を有する呼吸器内科医師、薬剤師、看護師、臨床工学技士、理学療法士、管理栄養士などの多職種で一丸となってチーム医療を行っています。クリティカル・パスを気管支鏡検査、肺癌薬物療法、呼吸リハビリテーションなどで導入し、運用しています。呼吸器疾患に関する各種の学会の施設認定を受け、十分な研修ができる施設になっています。
- 脳神経外科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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160100xx97x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 39 | 11.69 | 10.14 | 10.26 | 75.00 | |
010060x2990401 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 | 38 | 17.50 | 15.97 | 28.95 | 72.58 | |
010060x2990201 | 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 | 34 | 14.38 | 16.01 | 29.41 | 74.59 | |
010040x099000x | 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 34 | 20.03 | 19.58 | 61.76 | 76.21 | |
160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 24 | 22.46 | 8.54 | 45.83 | 80.62 |
脳神経外科では、高齢化を反映して、急性期脳梗塞や頭部外傷が多くなっています。
また、脳卒中ホットラインを運用し、先進の診断技術により迅速に脳卒中診断を行い、多職種でのチーム医療により効果的な治療を行っています。
入院後は、他院との連携を密にして、スムーズに急性期治療、回復期リハビリなどを行っています。
- 消化器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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060340xx03x00x | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 37 | 8.03 | 8.94 | 5.41 | 76.22 | |
060010xx99x40x | 食道の悪性腫瘍(頸部を含む。) 手術なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし | 18 | 6.83 | 8.87 | 0.00 | 64.06 | |
060035xx99x7xx | 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 7あり | 17 | 3.41 | 4.79 | 0.00 | 42.12 | |
060340xx99x0xx | 胆管(肝内外)結石、胆管炎 手術なし 手術・処置等2 なし | 11 | 7.09 | 9.61 | 36.36 | 79.82 | |
060210xx9910xx | ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし | 11 | 12.36 | 13.41 | 0.00 | 75.64 |
令和4年度より消化器内科は二人体制で診療にあたっています。
消化器疾患としては、胆道系疾患が増えてきており、入院の上位を占めています。消化器癌の中では、今回は食道癌と大腸癌に対する化学療法が多くなっており、進行胃癌は以前より減少した印象で、それが入院患者数として現れています。
内視鏡的治療も例年通り、コンスタントに実施しておりますが、大腸内視鏡的粘膜切除術は包括病棟入院としているため、上記にはカウントされていません。
- 泌尿器科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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110080xx991xxx | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり | 83 | 2.28 | 2.45 | 0.00 | 72.12 | |
110070xx03x0xx | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等2 なし | 32 | 7.47 | 6.85 | 0.00 | 72.59 | |
110080xx9903xx | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり | 11 | 11.18 | 12.17 | 0.00 | 67.64 | |
11012xxx03xxxx | 上部尿路疾患 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) | - | - | 2.49 | - | - | |
11013xxx04xxxx | 下部尿路疾患 膀胱結石、異物摘出術 経尿道的手術等 | - | - | 5.16 | - | - |
- 循環器内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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050130xx9900x0 | 心不全 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 | 37 | 18.73 | 17.54 | 21.62 | 83.86 | |
050210xx97000x | 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1 なし、1,3あり 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 23 | 10.96 | 9.89 | 13.04 | 81.13 | |
050050xx9910x0 | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし 他の病院・診療所の病棟からの転院以外 | 18 | 3.22 | 3.04 | 0.00 | 71.83 | |
050050xx0200xx | 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1 なし、1,2あり 手術・処置等2 なし | 18 | 5.67 | 4.26 | 0.00 | 72.89 | |
050130xx9910xx | 心不全 手術なし 手術・処置等1 1あり 手術・処置等2 なし | - | - | 14.28 | - | - |
循環器内科では、狭心症などの虚血性心疾患に対する待期的な検査・治療入院が多くを占めています。虚血性疾患については、再発予防に重点をおき、入院や外来での食生活指導の改善や内服調整などを行い、地域のかかりつけの先生方と連携しております。
高齢化に伴い、心不全の入院は増加しています。心不全の再入院を抑制するために、積極的な心臓リハビリや栄養指導をはじめとする心不全教育、退院後の環境調整など、多職種による包括的な介入をこころがけて診療にあたっています。
- 血液内科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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130030xx99x4xx | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2 4あり | 19 | 14.74 | 10.00 | 5.26 | 75.11 | |
130040xx99x4xx | 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術なし 手術・処置等2 4あり | 14 | 19.07 | 20.22 | 7.14 | 70.71 | |
130030xx97x50x | 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 5あり 定義副傷病 なし | 10 | 23.90 | 30.75 | 0.00 | 71.10 | |
130010xx97x4xx | 急性白血病 手術あり 手術・処置等2 4あり | - | - | 29.40 | - | - | |
130030xx97x3xx | 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等2 3あり | - | - | 29.52 | - | - |
島原半島で唯一血液内科の標榜がある当院では、種々の造血器疾患の診療を行っています。
特に造血器腫瘍に関しては固形腫瘍同様、その症例数の増加や発症年齢の高齢化が顕著ですが、(主に化学療法をすることでの)治癒や延命が期待できる疾患が多く、エビデンスに基づいた、また様々な背景にあわせ創意工夫しながら、適切で積極的な治療を心がけています。
疾患では悪性リンパ腫が最も多く、外来化学療法も積極的に行っています。
2部屋ある無菌室を利用しながらの急性白血病に対する強力化学療法などを含め、概ね疾患全般の対応は可能ですが、特殊な化学療法・血漿交換療法など設備を要する治療、造血幹細胞移植(自家および同種)の実施に関しては、長崎医療センターや長崎大学病院と連携しています。
- 小児科
DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 (自院) | 平均 在院日数 (全国) | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
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040090xxxxxxxx | 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症(その他) | 24 | 4.92 | 5.89 | 4.17 | 0.83 | |
040100xxxxx00x | 喘息 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし | 11 | 5.00 | 6.05 | 9.09 | 3.27 | |
030270xxxxxxxx | 上気道炎 | - | - | 4.79 | - | - | |
060380xxxxx0xx | ウイルス性腸炎 手術・処置等2 なし | - | - | 5.70 | - | - | |
040070xxxxx0xx | インフルエンザ、ウイルス性肺炎 手術・処置等2 なし | - | - | 5.56 | - | - |
2014年から小児科診療が再開となり、現在小児科医2人体制で診療にあたっています。
午前中は一般外来、午後からは入院が必要なお子さんや救急患者の対応を主に行っています。
疾患内容としては、喘息や気管支炎など特に乳幼児の呼吸器疾患が多く、最近は新型コロナウイルス感染症やRSウイルス感染症、川崎病などの入院が増えています。
その他にも、重症心身障害者の方の継続診療、てんかん、ネフローゼ症候群、各種アレルギー疾患など、様々な疾患を診療しております。
症例によっては長崎医療センターや長崎大学病院などとも連携しながら治療にあたっています。
今後も島原半島の中核病院として、地域の子どもたちやご家族のためにより良い小児医療を提供していきたいと思います。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
初発 | 再発 | 病期分類 基準(※) | 版数 | |||||
Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
胃癌 | - | - | 13 | 17 | - | - | 1 | 8 |
大腸癌 | 11 | 26 | 50 | 83 | 24 | - | 1 | 8 |
乳癌 | 24 | 39 | - | - | - | 13 | 1 | 8 |
肺癌 | 12 | 11 | 28 | 66 | 76 | 38 | 1 | 8 |
肝癌 | - | - | - | - | - | 1 | 8 |
※ 1:UICC TNM分類 2:癌取扱い規約
当院は、長崎県県南地域(島原、雲仙、南島原 3市)の地域がん拠点病院に指定され5大癌を中心とした診療を行っています。早期から末期に至るまで診療ガイドラインに準拠した内科的あるいは外科的治療を適切に実施しています。
胃癌、大腸癌などの消化管癌は、早期には内科的内視鏡治療を行い、進行がんでは外科的切除を様々な形で、症例に応じ、腹腔鏡手術から開腹手術まで幅広く、また肛門温存などの機能温存手術も行っています。近年、腹腔鏡手術は創を小さくするのみならず、その拡大視野効果を利用した、より精密な手術へと変貌し標準的術式となりつつあります。
また、当院では特に大腸癌で進行がんの割合が高く、切除不能症例や再発症例も少なくありません。これら切除不能・進行症例では薬物療法を併用し切除可能な状態に改善させ遺残病巣を切除する転換治療や、QOL改善のための緩和手術を行い集学的治療により悪化を食い止める治療も行っています。胃、大腸癌では切除不能であっても集学的治療によりたん癌状態での長期生存症例も少なくありません。
全世界的に増加傾向のある乳癌は、常勤の病理医により正確な癌の質的診断(ホルモン感受性、HER2発現など)を行い治療にあたっています。病理医の存在は手術中にリアルタイムに診断が得られる利点があり、がん診療の質向上に多いに寄与しています。
乳癌では、薬物・放射線療法を組み合わせ、乳房温存療法も積極的に実施しています。逆に、根治切除不能な症例には、集学的にさまざまな治療を組み合わせ治療にあたっています。そのため、再発してもQOLを維持した生活が可能で担癌生存中の症例が増加しています。
肝癌は、ウイルス疾患克服の背景から従来型のウイルス発がんは減少していますが、メタボリック異常による肝細胞癌や胆管細胞癌は一定の発生があり、手術および分子標的療法を含む薬物療法を実施しています。5大癌の次に位置し、増加傾向にある膵癌、胆管癌に対しても肝胆膵外科専門医により高難度手術も実施しています。
肺癌に対する治療方法は、目をみはるスピードで変化しています。そのため、分子標的治療や免疫療法など新たな治療法の有効性を高めるためには、極めて専門的かつ最新の知識が求められています。しかし、大腸癌と同様に進行した状態での発見が多い状況にあります。当院の呼吸器内科では、がん薬物療法専門医・指導医が在籍し、最近の急速な肺癌薬物療法の進歩に合わせた診療機能の充実並びに治療成績の向上に努めています。また、放射線科との連携のみならず、手術が適応となる肺癌患者さんは呼吸器外科をもつ医療施設と連携して、診療科・診療施設の枠を超えた集学的治療を行っています。病理医の存在は、5大癌に加え、原発不明癌にも有用で体液より採取したいわゆるリキッドバイオプシーによりセルブロック評価により治療の道筋が立つ症例も見られるようになってきました。コロナ禍1年経過した本年でも悪性腫瘍の症例数は変化なく、むしろ進行状態、高齢化を伴いました。地域の実情と患者側韻詩を勘案した治療を経験に基づいて展開しています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
患者数 | 平均 在院日数 | 平均年齢 | |
軽症 | - | - | - |
中等症 | 48 | 14.44 | 78.08 |
重症 | 12 | 15.83 | 84.83 |
超重症 | - | - | - |
不明 | - | - | - |
基本的には外来診療で行う軽症肺炎(重症度0)でも、高齢や合併症のある患者さんを中心に、入院治療となることもあります。中等症(重症度1、2)の患者さんは48名と重症度別では最も多くなっていますが、重症(重症度3)は12名、さらに超重症(重症度4、5)も4名あり、地域の基幹病院として多くの重症の肺炎患者さんが搬送され、治療にあたっています。軽症に比べて中等症以上の肺炎の患者さんは平均年齢も高い傾向にあります。さらに高齢者ほど肺炎も重症化する割合も高いことがわかります。特にこういった重症者には、医師、薬剤師、看護師のみならず、リハビリ、栄養などの多職種からなるチーム医療を懸命に行っています。高齢の患者さんでは体力も低下し、誤嚥を繰り返すため遷延化しやすく、回復にも時間がかかり在院日数も長くなる傾向があります。
脳梗塞の患者数等
発症日から | 患者数 | 平均在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
---|---|---|---|---|
3日以内 | 189 | 20.65 | 78.03 | 38.86 |
その他 | 22 | 22.09 | 77.91 | 4.27 |
脳梗塞超急性期の治療(tPA血栓溶解治療、脳血管内治療)を行っています。
主に発症3日以内の急性期脳梗塞の診断、治療の患者がほとんどを占めています。
当院では脳卒中ホットラインを運用し、先進の診断技術により迅速に脳卒中診断を行い、多職種でのチーム医療により効果的な治療を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
- 整形外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K0461 | 骨折観血的手術(大腿) 等 | 147 | 2.16 | 22.25 | 57.82 | 83.37 | |
K0821 | 人工関節置換術(股) 等 | 81 | 5.14 | 34.12 | 9.88 | 72.17 | |
K0811 | 人工骨頭挿入術(股) | 78 | 2.58 | 21.36 | 56.41 | 84.78 | |
K0462 | 骨折観血的手術(前腕) 等 | 32 | 2.94 | 21.53 | 9.38 | 65.28 | |
K0463 | 骨折観血的手術(鎖骨) 等 | 20 | 2.75 | 22.10 | 15.00 | 66.80 |
整形外科では、高齢者の転倒による肩、前腕、大腿骨部の骨折が多く、年間約500~600件の手術を行っています。骨折観血的手術、人工骨頭挿入術、人工関節置換術などが上位となっています。
人工股・膝関節置換術は、成績の安定した手術であり、ほとんどの場合は、長期間にわたって痛みが軽くなり、歩行が楽になります。
高齢者の大腿骨近位部位の骨折は、手術をしない場合には長期間の安静が必要となるため、そのまま寝たきりになってしまうことがあるため、早期に手術を行い、手術後は早期離床を行い、積極的なリハビリテーションを行うことで、患者さんのQOLを高めております。
- 外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K6335 | ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) | 48 | 0.88 | 2.52 | 2.08 | 70.98 | |
K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 34 | 1.50 | 4.53 | 0.00 | 61.68 | |
K6113 | 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) | 25 | 0.44 | 4.48 | 0.00 | 63.64 | |
K7193 | 結腸切除術(全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術) | 21 | 5.81 | 21.29 | 23.81 | 78.38 | |
K4763 | 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) | 20 | 1.00 | 8.25 | 0.00 | 69.00 |
令和4年度は手術症例約450例であり例年より少ない数でした。コロナ禍で地域での陽性症例の増加に伴い受診が減少し、また、受け入れ制限も発生したことが要因です。急性疾患は継続して発生し、また、悪性疾患は検診など周辺医療の混乱の影響もあり本来待機的に実施する状態よりも進行症例として救急搬入されることも多々あり、準緊急的に実施せざるを得ませんでした。予定手術60%、緊急手術40%の割合となりました。手術内容は一般外科(頸部、甲状腺、虫垂、肛門、自然気胸などの肺疾患、ヘルニア)、乳腺外科、消化管外科(食道、胃、大腸)肝胆膵外科など広い範囲をカバーしています。良性疾患では鼠径ヘルニア、胆石症が多く、これらには術後の負担を軽減すべく、腹腔鏡手術を積極的に導入しています。本年はヘルニア嵌頓や胆石嵌頓の救急搬入が例年より多い傾向にありました。表にはあらわれていませんが乳癌も症例は増加傾向にありました。消化管癌では結腸癌が多く、症例によって開腹手術はもとより腹腔鏡手術も導入しており、診療ガイドラインに準じた標準治療を行っています。
各種癌治療を円滑に行うため抗悪性腫瘍治療薬注入用のカテーテル埋め込み(通称;CVポート)も増加しており、がん薬物治療の認定医を有し、癌集学的治療に向けた体制が完備しています。さらに症例数は多くありませんが手術難易度が高いといわれる肝胆膵悪性腫瘍に対しては、県内でも少数しかいない高度技能指導医が所属し、安全な手術を行っています。
- 泌尿器科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K8036イ | 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) | 34 | 2.00 | 5.68 | 0.00 | 73.00 | |
K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 15 | 0.93 | 4.60 | 0.00 | 69.47 | |
K768 | 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) | 11 | 5.91 | 2.09 | 9.09 | 66.27 | |
K7981 | 膀胱結石摘出術(経尿道的手術) | - | - | - | - | - | |
K8412 | 経尿道的前立腺手術(その他のもの) | - | - | - | - | - |
膀胱悪性腫瘍(一般に膀胱癌)に対しては、浸潤が浅いものに対しては尿道から内視鏡を挿入して、生理食塩水を流しながら腫瘍を切除する方法が多く行われます。膀胱癌は再発率が高く、自ずと手術件数が多くなります。当院では体外衝撃波での尿路結石の治療も積極的に行っており、初回は入院していただきますが、2回目以降は外来で施行することも可能です。また腹腔鏡技術認定医による腹腔鏡手術も行っております。
- 消化器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 29 | 2.62 | 6.83 | 10.34 | 75.62 | |
K6871 | 内視鏡的乳頭切開術(乳頭括約筋切開のみのもの) | 14 | 0.79 | 7.36 | 7.14 | 75.21 | |
K654 | 内視鏡的消化管止血術 | - | - | - | - | - | |
K6113 | 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) | - | - | - | - | - | |
K735-4 | 下部消化管ステント留置術 | - | - | - | - | - |
消化器の内視鏡的処置としては、胆石や膵・胆管腫瘍による胆道感染症や閉塞性黄疸は増加傾向にあるため、胆道系疾患に対する、内視鏡的処置が増えています。
また、大腸がん検診の普及により、大腸内視鏡検査件数が増加し、それに並行してポリープが多数発見されており、年間100例以上の内視鏡的切除をおこなっています。2cm以上の病変も多数発見されており、可能な限り内視鏡での切除を試みるようにしています。その場合の入院は包括ケア病棟で対応としているため、上記にはカウントされていません。
ほかにも、早期胃癌に対する内視鏡的切除として内視鏡的粘膜下層剥離術(ESD)も行っておりますが、コロナ禍による検診受診控えの影響もあり、患者数の減少がみられています。
大腸癌については、かなり進行した状態での発見が増えており、ステント留置症例が増えています。
- 脳神経外科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K164-2 | 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 39 | 2.03 | 12.21 | 12.82 | 79.33 | |
K1692 | 頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの) | - | - | - | - | - | |
K164-5 | 内視鏡下脳内血腫除去術 | - | - | - | - | - | |
K1642 | 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの)(硬膜下のもの) | - | - | - | - | - | |
K178-4 | 経皮的脳血栓回収術 | - | - | - | - | - |
脳神経外科では、高齢化、抗血栓薬内服が多いため、CSDH(慢性硬膜下血腫)、脳内出血の手術が多くなってきています。
脳内出血に対し、開頭術や低侵襲な治療を行うべく、内視鏡手術も行っています。
また、脳卒中診療が行える施設が島原半島では当院となるため、脳梗塞に対する血栓回収術やくも膜下出血に対するクリッピング術を行っています。
- 循環器内科
Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用パス |
---|---|---|---|---|---|---|---|
K5972 | ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) | 13 | 4.15 | 8.85 | 15.38 | 78.38 | |
K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) | 11 | 2.45 | 2.73 | 0.00 | 76.18 | |
K597-2 | ペースメーカー交換術 | 10 | 1.00 | 7.70 | 10.00 | 83.5 | |
K5463 | 経皮的冠動脈形成術(その他のもの) | - | - | - | - | - | |
K688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | - | - | - | - | - |
循環器内科では、冠動脈疾患に対する予定手術やペースメーカー手術などが多く占めます。心筋梗塞や不安定狭心症などの緊急性のある疾患における手術も可能な限り対応しております。また、患者さんの状態や疾患の重症度に応じて、他院とも連携して手術方針を相談したりしております。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
---|---|---|---|---|
130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180010 | 敗血症 | 同一 | 13 | 0.37 |
異なる | - | - | ||
180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
異なる | - | - | ||
180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 10 | 0.28 |
異なる | - |
膀胱悪性腫瘍(一般に膀胱癌)に対しては、浸潤が浅いものに対しては尿道から内視鏡を挿入して、生理食塩水を流しながら腫瘍を切除する方法が多く行われます。膀胱癌は再発率が高く、自ずと手術件数が多くなります。当院では体外衝撃波での尿路結石の治療も積極的に行っており、初回は入院していただきますが、2回目以降は外来で施行することも可能です。また腹腔鏡技術認定医による腹腔鏡手術も行っております。