当院について
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病院指標
島原病院 病院指標（平成29年度）
年齢階級別退院患者数
| 年齢区分 | 0～ | 10～ | 20～ | 30～ | 40～ | 50～ | 60～ | 70～ | 80～ | 90～ |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 患者数 | 287 | 84 | 50 | 98 | 142 | 472 | 978 | 1,167 | 1,115 | 309 |
平成29年度中に当院を退院した患者さんの年齢を10歳刻みで集計しています。
当院の存在する県南地域は2015年の国勢調査によれば人口減少が5年前比較でマイナス6.2％、65歳以上の高齢化率が33.5％と全国平均を大きく上回り、過疎と高齢化が進んでいる地域に存在しています。
当院への年齢別患者数もこれを反映したものとなっており、60歳以上が全体の75.9％を占めています。
※各集計患者数については「病院情報の公表の集計条件等について」の通知に従い作成をしています。
患者数が10未満の場合、個人情報保護の観点により「-」で表示されることとされています。
診断群分類別患者数等（診療科別患者数上位5位まで）
- 内科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 060190xx99x0xx | 虚血性腸炎 手術なし 手術・処置等2なし | 25 | 9.92 | 9.06 | 4.00 | 72.96 | |
| 150010xxxxx0xx | ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし | 25 | 7.84 | 5.50 | 4.00 | 55.28 | |
| 060210xx9910xx | ヘルニアの記載のない腸閉塞 手術なし 手術・処置等1あり 手術・処置等2なし | 17 | 14.35 | 13.52 | 0.00 | 72.35 | |
| 110310xx99xx0x | 腎臓または尿路の感染症 手術なし 副傷病なし | 13 | 18.54 | 12.34 | 15.38 | 78.08 | |
| 060102xx99xxxx | 穿孔または膿瘍を伴わない憩室性疾患 手術なし | 12 | 8.33 | 7.87 | 0.00 | 64.42 |
患者さんは一つの病気だけでなく複数の病気を抱えている事がよくあります。
総合内科は各専門科の枠を超えて、いくつもの病気に対しバランスをとりながらトータルケアの実践を目指しています。
各科との連携はもちろんのこと、当院だけで対処できない場合は長崎大学病院、長崎医療センター等の他の医療機関と連携しながら治療を行っていきます。
- 呼吸器内科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 040040xx9909xx | 肺の悪性腫瘍 （ベバシズマブあり） | 107 | 6.56 | 10.56 | 0.93 | 66.95 | |
| 040040xx9910xx | 肺の悪性腫瘍 （気管支鏡などの検査を伴うもの） | 88 | 3.83 | 3.59 | 0.00 | 71.61 | |
| 040040xx99040x | 肺の悪性腫瘍 （化学療法あり） | 86 | 10.97 | 11.99 | 0.00 | 64.00 | |
| 040040xx9908xx | 肺の悪性腫瘍 （ペメトレキセドナトリウム水和物あり） | 75 | 6.01 | 11.75 | 0.00 | 74.07 | |
| 0400801499x001 | 肺炎等（市中肺炎かつ75歳以上） A-DROP スコア1 | 26 | 18.42 | 13.51 | 15.38 | 83.35 |
平成29年度の呼吸器内科の入院患者さんは、938名ありました。地域がん診療連携拠点病院の呼吸器内科として、島原半島を中心とした長崎県南地域の数多くの肺癌患者さんの内科的診療にあたっており、入院された肺癌患者さんは合計で444名でした。病病連携、病診連携により在院日数も短縮でき、地域で安心して専門的な治療を受けられています。また、管理栄養士が中心となって、抗がん剤治療で食欲が低下した患者さんの特別メニューを作成し、個別にもきめ細かな対応に努めています。肺癌以外にも地域の中核病院として、肺炎・気管支炎・細気管支炎109名、誤嚥性肺炎14名、胸水・胸膜炎1名、間質性肺炎15名、非結核性抗酸菌感染症12名、気胸16名、気管支喘息5名、サルコイドーシス2名などの入院がありました。呼吸療法認定士の資格をもつ理学療法士を中心に、慢性呼吸器疾患や肺癌術後などの患者さんの呼吸リハビリテーションも積極的に行っています。呼吸器内科を専門とする医師だけでなく、看護師、前述した管理栄養士、リハビリ技師、臨床工学技士ほか多くの職種が連携してチーム医療にあたっており、地域の医療機関では診療が難しい専門的な検査や治療が必要な呼吸器疾患患者さんも入院されています。
- 消化器内科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 060340xx03x00x | 胆管（肝内外）結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2なし 副傷病なし | 36 | 15.89 | 10.61 | 2.78 | 77.20 | |
| 060020xx99x30x | 胃の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等23あり 副傷病なし | 32 | 9.66 | 6.83 | 3.13 | 62.94 | |
| 060040xx99x4xx | 直腸肛門（直腸Ｓ状部から肛門）の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等24あり | 18 | 8.00 | 4.52 | 0.00 | 60.06 | |
| 060060xx99x3xx | 胆嚢、肝外胆管の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等23あり | 17 | 6.23 | 7.87 | 0.00 | 71.00 | |
| 060040xx99x60x | 直腸肛門（直腸Ｓ状部から肛門）の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病なし | 14 | 3.93 | 4.38 | 0.00 | 69.36 |
DPCコードで分類された疾患としては表記のとおりで、胆道系疾患が最多となります。胆道系疾患については、胆石性胆管炎など増加傾向にあり、上位を占めるに至っています。
次に多いのは胃の悪性腫瘍ですが、進行胃癌に対して化学療法適応患者が増加しているため、上位に挙がったものと思われます。
直腸肛門疾患は、主に直腸がんに対する化学療法目的の繰り返し入院の件数です。治療により長期生存が得られている症例が見られており、そのため件数が増えていると考えます。
胆道系の悪性腫瘍も以前より増えた印象があり、その化学療法により、入院件数も増えたと思われます。
- 循環器内科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 050050xx99100x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 手術なし 手術・処置等11あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 91 | 3.23 | 3.03 | 1.10 | 69.45 | |
| 050050xx02000x | 狭心症、慢性虚血性心疾患 経皮的冠動脈形成術等 手術・処置等1なし、1,2あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 60 | 4.85 | 4.62 | 1.67 | 72.07 | |
| 050210xx97000x | 徐脈性不整脈 手術あり 手術・処置等1なし、1,3あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 37 | 12.03 | 11.21 | 5.41 | 81.68 | |
| 050130xx99000x | 心不全 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 24 | 21.71 | 17.71 | 12.50 | 80.58 | |
| 050170xx03000x | 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術 その他のもの（観血的なもの）等 手術・処置等1なし、1あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 16 | 8.19 | 5.68 | 12.50 | 79.63 |
狭心症などの虚血性心疾患に対する待期的な検査・治療入院が多くを占めています。予定入院、緊急入院においてもクリニカルパスを用いており、入院期間の短縮、効率化を図っていますが、指導も充実するように心がけています。
徐脈性不整脈に対しては緊急・待期的なペースメーカー植え込みを行っています。心不全については変動がありますが、心不全に対する多職種による再発取り組み・指導を行っており、本年度より外来での心臓リハビリを開始し更に入院率を減少させる取り組みを行っています。
- 血液内科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 130010xx97x2xx | 急性白血病 手術あり 手術・処置等22あり | 14 | 24.14 | 40.97 | 0.00 | 72.50 | |
| 130030xx97x40x | 非ホジキンリンパ腫 手術あり 手術・処置等24あり 副傷病なし | - | - | - | - | - | |
| 130030xx99x00x | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | - | - | - | - | - | |
| 130030xx99x40x | 非ホジキンリンパ腫 手術なし 手術・処置等24あり 副傷病なし | - | - | - | - | - | |
| 130040xx97x5xx | 多発性骨髄腫、免疫系悪性新生物 手術あり 手術・処置等25あり | - | - | - | - | - |
血液がんには大きく白血病、悪性リンパ腫、骨髄腫があります。当院でも急性骨髄性白血病、悪性リンパ腫（特にびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫）や、多発性骨髄腫の抗がん剤治療が上位を占めております。また、骨髄異形成症候群は造血不全（白血球減少、貧血、血小板減少）を伴う高齢者に多い病気で、移植不適応の高齢患者さんには、積極的に抗がん剤治療を施行しております。血液がんの治療は日進月歩であり、DPC包括制度対象外となる一部の新規抗がん剤治療では当集計には含まれていませんので、実際の入院患者数より少ない数値となっております。
- 小児科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 040090xxxxxx0x | 急性気管支炎、急性細気管支炎、下気道感染症（その他） 副傷病なし | 92 | 4.93 | 5.94 | 0.00 | 1.09 | |
| 040100xxxxx00x | 喘息 手術・処置等2なし 副傷病なし | 38 | 5.00 | 6.32 | 0.00 | 3.95 | |
| 150010xxxxx0xx | ウイルス性腸炎 手術・処置等2なし | 30 | 3.03 | 5.50 | 0.00 | 2.40 | |
| 100380xxxxxxxx | 体液量減少症 | 17 | 3.35 | 9.16 | 0.00 | 4.88 | |
| 0400801199x00x | 肺炎等（1歳以上15歳未満） 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 15 | 5.80 | 5.70 | 0.00 | 1.40 |
当院での小児科の主な入院疾患は、呼吸器感染症となっています。近年、RSウイルス感染症は発生時期が夏期に及ぶようになり、年間を通して新生児の入院患者が見られるようになりました。
昨年、小児用のNasal High Flowを導入したことで、去年よりも新生児期の入院管理の対応範囲が拡大しております。
重症心身障害児の肺炎などにも、RTXや呼吸器リハビリを行うことで、入院管理が行えるようになり、早期の退院が見込めるようになってきました。
消化器系の疾患では、細菌性腸炎やウイルス性腸炎に伴う嘔吐下痢症、脱水症、低血糖症を扱いますが、個室管理で入院管理を行うことで感染対策に努めております。
退院後に関しては地域や紹介を頂いた“かかりつけ医”に、follow-upをお願いしています。
- 外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 060150xx02xxxx | 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴うもの等 | 24 | 9.96 | 9.88 | 4.17 | 43.50 | |
| 060040xx99x60x | 直腸肛門（直腸Ｓ状部から肛門）の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等26あり 副傷病なし | 23 | 2.13 | 4.38 | 0.00 | 57.39 | |
| 060335xx02000x | 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 23 | 8.80 | 7.40 | 0.00 | 63.00 | |
| 090010xx02x0xx | 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術（乳腺全摘術）等 手術・処置等2なし | 22 | 13.27 | 10.15 | 9.09 | 68.32 | |
| 060330xx02xxxx | 胆嚢疾患（胆嚢結石など） 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 | 19 | 7.89 | 6.64 | 0.00 | 59.53 |
外科における入院疾患は急性疾患から悪性腫瘍まで多岐に及び、手術以外にも化学療法、緩和治療、検査などの様々な対応を行っています。症例数の多いものは虫垂炎、胆道疾患、直腸癌の手術と化学療法、さらに乳房悪性腫瘍の手術と化学療法の順となっています。
- 整形外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 160800xx01xxxx | 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 | 200 | 23.52 | 27.09 | 74.5 | 85.21 | |
| 160690xx99xx0x | 胸椎、腰椎以下骨折損傷（胸・腰髄損傷を含む。） 手術なし 副傷病なし | 51 | 24.35 | 19.94 | 39.22 | 76.41 | |
| 160760xx97xx0x | 前腕の骨折 手術あり 副傷病なし | 19 | 14.58 | 5.21 | 0.00 | 63.58 | |
| 070230xx01xxxx | 膝関節症（変形性を含む。） 人工関節再置換術等 | 18 | 53.06 | 25.09 | 22.22 | 77.39 | |
| 160980xx99x0xx | 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2なし | 17 | 24.00 | 19.97 | 35.29 | 79.06 |
整形外科では、四肢外傷、膝痛、股関節痛を中心に診療を行っています。最近は、高齢者の転倒による肩、前腕、大腿骨部の骨折が多く、年間約500件の手術を行っています。
また、骨接合術や人工骨頭置換術を行い、変形性関節症に対しては人工関節全置換術を行っています。
他科や近隣の医療機関と協力し、合併症の発生を防ぎ、手術後は早期離床を行い、積極的なリハビリテーションを行っています。
特に、平成29年6月から、土日祝日を含めた365日リハを実施しており、発症後早期から集中的に質の高いリハビリを行うことで、入院期間の短縮や速やかな在宅復帰に繋げています。
- 脳神経外科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 010060x2990401 | 脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満） 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等24あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 | 44 | 21.14 | 16.38 | 27.27 | 74.23 | |
| 160100xx97x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 その他の手術あり 手術・処置等2なし 副傷病なし | 40 | 20.05 | 9.68 | 27.50 | 78.33 | |
| 010060x2990201 | 脳梗塞（脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満） 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等22あり 副傷病なし発症前Rankin Scale 0、1又は2 | 30 | 23.37 | 16.51 | 36.67 | 71.47 | |
| 010040x099x00x | 非外傷性頭蓋内血腫（非外傷性硬膜下血腫以外）（JCS10未満） 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 29 | 25.03 | 19.10 | 72.41 | 73.14 | |
| 160100xx99x00x | 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | 25 | 15.72 | 7.34 | 16.00 | 65.8 |
高齢化を反映して、急性期脳梗塞や頭部外傷が多くなっています。
入院後は、他院との連携を密にして、スムーズに急性期治療、回復期リハビリなどを行っています。
- 泌尿器科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 110070xx0200xx | 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし | 33 | 9.58 | 7.31 | 3.03 | 76.45 | |
| 110080xx01x0xx | 前立腺の悪性腫瘍 前立腺悪性腫瘍手術等 手術・処置等2なし | 14 | 13.43 | 12.92 | 0.00 | 67.57 | |
| 110080xx99030x | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等23あり 副傷病なし | 10 | 17.10 | 14.81 | 0.00 | 70.60 | |
| 110200xx02xxxx | 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術 | - | - | - | - | - | |
| 110080xx99000x | 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | - | - | - | - | - |
- 麻酔科
| DPCコード | DPC名称 | 患者数 | 平均 在院日数 （自院） | 平均 在院日数 （全国） | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 040081xx99x00x | 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2なし 副傷病なし | - | - | - | - | - |
麻酔科では、ペインクリニックにおいて、重症の痛みで、入院してブロック等の治療が必要な方、（例えば、重症の帯状疱疹など）また、緩和ケアにおいて、在宅や他の病院に依頼した患者で、痛み等の増悪でコントロールができない場合の緊急病床として短期の入院をさせることができるようにしています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
| 初発 | 再発 | 病期分類 基準（※） | 版数 | |||||
| Stage I | Stage II | Stage III | Stage IV | 不明 | ||||
| 胃癌 | 21 | 15 | 28 | 61 | 21 | 10 | 1 | 7,8 |
| 大腸癌 | 14 | 26 | 23 | 78 | 23 | 51 | 1 | 7,8 |
| 乳癌 | 29 | 10 | - | - | - | 28 | 1 | 7,8 |
| 肺癌 | 46 | - | 60 | 184 | - | 139 | 1 | 7,8 |
| 肝癌 | - | - | - | - | - | - | 1 | 7,8 |
※ 1：UICC TNM分類 2：癌取扱い規約
当院は、長崎県県南地域（島原市、南島原市、雲仙市）の地域がん診療連携拠点病院として、5大癌に対する内科的治療、外科的治療を行っています。そのため、早期癌から末期癌まで幅広く診療を行い、ガイドラインに基づいた外科的治療、内科的治療等を実施しております。
胃癌や大腸癌などの消化管癌では、早期の癌に対しては消化器内科で内視鏡切除を行い、内視鏡治療が困難な症例や進行癌においては外科的に腹腔鏡手術、開腹手術を行っています。表に示しますように当院は進行癌が多い施設でありその治療にもさまざまな工夫を施しています。最近は進行癌に対し化学療法を組み合わせ、切除範囲を縮小したり、肛門などの機能温存を図る治療にも取り組んでいます。切除困難な進行・再発癌に対しては、様々な治療法を駆使し（全身化学療法、緩和治療、姑息的外科手術など）、病変の制御を試みており、切除不能から切除可能に転換する症例も増えてきました。
乳癌では、癌の局在、進行度、ホルモン感受性、HER2発現などによって、外科切除、化学療法、ホルモン療法、放射線療法などを組み合わせて行っています。乳房温存療法の実施には手術中の断端やリンパ節の病理評価が重要ですが、当院では常勤の経験豊富な病理専門医を配置し、病理診断室からイントラネットで組織所見を手術室に表示し、リアルタイムに病理評価と手術が併行して進むことが可能です。もちろんこの方式は消化器癌にも応用しています。肝癌と5大癌の次に位置する膵癌に対しても、肝胆膵外科専門医による治療を実施しています。
肺癌では、Stage III, IVの進行癌ならびに再発癌を多く診療しています。肺癌に対する分子標的治療や免疫療法など最近の急速な内科的治療の進歩に合わせた診療機能の充実並びに治療成績の向上に努めています。放射線科との連携のみならず、手術が適応となる肺癌患者さんは呼吸器外科をもつ施設と連携して、診療科・診療施設の枠を超えた集学的治療を行っています。他施設の呼吸器外科で手術を受けた肺癌患者さんも基本的には当院呼吸器内科でフォローしています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等
| 患者数 | 平均 在院日数 | 平均年齢 | |
| 軽症 | 27 | 13.19 | 55.63 |
| 中等症 | 97 | 21.20 | 80.73 |
| 重症 | 25 | 25.32 | 81.68 |
| 超重症 | 10 | 24.10 | 84.50 |
| 不明 | - | - | - |
基礎疾患を抱える高齢の患者さんを中心に、基本的には外来診療で行う軽症肺炎（重症度0）も入院治療となることがあります。中等症（重症度1、2）の患者さんは97名と重症度別では最も多くなっていますが、重症（重症度3）は25名、さらに超重症（重症度4、5）も10名あり、地域の基幹病院として重症の肺炎患者さんも多くが搬送されるなどで、肺炎診療にあたっています。軽症に比べて中等症以上の肺炎の患者さんは平均年齢も80歳以上と超高齢化しています。医師、看護師のみならず、リハビリ、栄養などの多職種からなるチームで懸命に治療を行っていますが、高齢の患者さんでは体力も低下し、誤嚥を繰り返すため遷延化しやすく、回復にも時間がかかり在院日数も長くなっています。
脳梗塞の患者数等
| 発症日から | 患者数 | 平均 在院日数 | 平均年齢 | 転院率 |
|---|---|---|---|---|
| 3日以内 | 188 | 24.69 | 77.96 | 39.73 |
| その他 | 36 | 24.25 | 73.56 | 8.04 |
脳梗塞超急性期の治療（tPA血栓溶解治療、脳血管内治療）を行っています。
主に発症3日以内の急性期脳梗塞の診断、治療の患者がほとんどを占めています。
当院では脳卒中ホットラインを運用し、先進の診断技術により迅速に脳卒中診断を行い、多職種でのチーム医療により効果的な治療を行っています。
診療科別主要手術別患者数等（診療科別患者数上位５位まで）
- 消化器内科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K7211 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径2cm未満） | 110 | 0.61 | 1.18 | 0.00 | 67.02 | |
| Ｋ688 | 内視鏡的胆道ステント留置術 | 43 | 4.00 | 15.88 | 0.00 | 73.79 | |
| K7212 | 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術（長径2cm以上） | 23 | 3.21 | 2.18 | 0.00 | 69.09 | |
| K6532 | 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術（早期悪性腫瘍粘膜下層） | 11 | 1.36 | 7.55 | 0.00 | 75.91 | |
| K654 | 内視鏡的消化管止血術 | 10 | 0.30 | 15.30 | 0.00 | 75.10 |
消化器の内視鏡的処置としては、大腸粘膜切除術が最も多く行われております。これは大腸内に発生した腫瘍（良性・悪性）を内視鏡的に摘出する治療です。大腸がん検診の普及により、大腸内視鏡検査件数が増加し、それに並行してポリープ保有の患者も発見されるためです。
次に多いのが、内視鏡的胆道ステント留置術ですが、これは胆石や膵・胆管腫瘍による胆道感染症や閉塞性黄疸に対して、胆汁の流れを改善させることを目的として、ステントと呼ばれるチューブを総胆管内に留置する処置です。最近胆道系疾患が増加傾向にあることを反映しているものと思われます。
早期胃癌に対する内視鏡的切除としては、内視鏡的粘膜下層剥離術（ESD）による切除を行っています。年間10～15例程度で推移している状況です。
内視鏡的消化管止血術は、主には胃・十二指腸潰瘍などからの大量出血に対して、緊急的な止血処置として行っています。最近はヘリコバクター・ピロリ菌の除菌療法が盛んに行われているため、以前に比べかなり減少した印象があります。
- 循環器内科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K5493 | 経皮的冠動脈ステント留置術（その他） | 50 | 1.62 | 3.14 | 0.00 | 72.28 | |
| K5972 | ペースメーカー移植術（経静脈電極） | 21 | 3.10 | 9.29 | 0.00 | 79.67 | |
| K616 | 四肢の血管拡張術・血栓除去術 | 19 | 1.52 | 9.68 | 0.00 | 78.26 | |
| K597-2 | ペースメーカー交換術 | 16 | 1.38 | 8.07 | 0.00 | 83.31 | |
| K5492 | 経皮的冠動脈ステント留置術（不安定狭心症） | 14 | 0.00 | 14.07 | 0.00 | 74.65 |
冠動脈疾患に対する予定入院が大半を占め、待機的および緊急のカテーテル治療が主体となります。近年生活習慣の欧米化に伴い全身の動脈硬化性疾患も増加しており、下肢動脈の動脈硬化による閉塞性動脈硬化症や、上肢の動脈硬化症および腎動脈狭窄症に対するカテーテルによる血管内治療も行っております。高齢者の増加に伴いペースメーカー植え込み術についての増加も認めています。
- 外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K6335 | 鼠径ヘルニア手術 | 56 | 1.77 | 4.68 | 0.00 | 65.91 | |
| K672-2 | 腹腔鏡下胆嚢摘出術 | 47 | 1.34 | 6.15 | 0.00 | 61.06 | |
| K4763 | 乳腺悪性腫瘍手術（乳房切除術（腋窩部郭清を伴わない）） | 20 | 1.95 | 9.30 | 5.00 | 69.00 | |
| K718-22 | 腹腔鏡下虫垂切除術（虫垂周囲膿瘍を伴うもの） | 20 | 0.30 | 8.95 | 5.00 | 38.75 | |
| K7193 | 結腸切除術（全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術） | 19 | 7.05 | 18.05 | 5.26 | 73.89 |
H29年度の外科手術症例は503例で予定手術約75%緊急手術約25%の割合でした。手術内容は一般外科（頚部、乳腺・甲状腺、肛門、気胸）、および消化管外科、肝胆膵外科などを幅広くカバーしています。腹腔鏡手術の普及により鼠径ヘルニア、胆石症、虫垂切除などが増加しています。乳房悪性腫瘍手術や結腸悪性腫瘍切除術も増加傾向にあり、これら疾患の化学療法を行うための制癌剤注入用ポート留置も増加しています。
- 整形外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K0461 | 骨折観血的手術（肩甲骨，上腕，大腿） | 132 | 3.14 | 18.84 | 66.67 | 82.94 | |
| K0811 | 人工骨頭挿入術（肩，股） | 64 | 3.89 | 18.86 | 75.00 | 82.56 | |
| K0462 | 骨折観血的手術（前腕，下腿，手舟状骨） | 43 | 2.63 | 23.86 | 9.30 | 64.65 | |
| K0821 | 人工関節置換術（肩，股，膝） | 26 | 5.23 | 41.42 | 23.08 | 74.46 | |
| K0463 | 骨折観血的手術（鎖骨，膝蓋骨，手（舟状骨を除く），足，指（手，足）その他） | 25 | 2.56 | 28.84 | 4.00 | 59.16 |
整形外科では、高齢者の転倒による肩、前腕、大腿骨部の骨折が多く、年間約500件の手術を行っています。骨折観血的手術、人工骨頭挿入術、人工関節置換術などが上位となっています。
高齢者の大腿骨近位部位の骨折は、手術をしない場合には長期間の安静が必要となるため、そのまま寝たきりになってしまうことがあるため、早期に手術を行い、手術後は早期離床を行い、積極的なリハビリテーションを行うことで、患者さんのQOLを高めております。
- 脳神経外科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K164-2 | 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 | 37 | 0.51 | 20.08 | 29.73 | 80.57 | |
| K1771 | 脳動脈瘤頸部クリッピング（1箇所） | - | - | - | - | - | |
| K1783 | 脳血管内手術（脳血管内ステント） | - | - | - | - | - | |
| K1643 | 頭蓋内血腫除去術（開頭）（脳内） | - | - | - | - | - | |
| K164-4 | 定位的脳内血腫除去術 | - | - | - | - | - |
高齢化、抗血栓薬内服が多いため、CSDH（慢性硬膜下血腫）の手術が多くなってきています。
また、脳卒中診療が行える施設が島原半島では当院となるために、急患では、SAH（くも膜下血腫）が比較的多くなっています。
再発予防にクリッピングを行いますが、血管内治療の進歩ならびに低侵襲な治療を行うべく、コイリング（stent assist）や定位的手術もICH（脳内出血）に対して行っています。
- 泌尿器科
| Kコード | 名称 | 患者数 | 平均 術前日数 | 平均 術後日数 | 転院率 | 平均年齢 | 患者用 パス |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| K8036ｲ | 膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）（電解質溶液利用のもの） | 38 | 1.71 | 8.79 | 5.26 | 76.97 | |
| K768 | 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 | 18 | 0.06 | 2.278 | 0.00 | 52.83 | |
| K843 | 前立腺悪性腫瘍手術 | 14 | 1.00 | 11.43 | 0.00 | 67.57 | |
| K783-2 | 経尿道的尿管ステント留置術 | 10 | 1.30 | 12.20 | 10.00 | 73.20 | |
| K8412 | 経尿道的前立腺手術（その他） | - | - | - | - | - |
膀胱悪性腫瘍手術（経尿道的手術）とは膀胱癌に対して尿道より内視鏡を挿入して、生理食塩水を流しながら腫瘍を切除する手術です。膀胱癌は再発率も高く手術件数は最も多くなります。他にも前立腺全摘除術や腹腔鏡下での腎摘除術、体外衝撃波での尿路結石の砕石術なども行っております。
その他（ＤＩＣ、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率）
| DPC | 傷病名 | 入院契機 | 症例数 | 発生率 |
|---|---|---|---|---|
| 130100 | 播種性血管内凝固症候群 | 同一 | - | - |
| 異なる | - | - | ||
| 180010 | 敗血症 | 同一 | 11 | 0.23 |
| 異なる | 10 | 0.21 | ||
| 180035 | その他の真菌感染症 | 同一 | - | - |
| 異なる | - | - | ||
| 180040 | 手術・処置等の合併症 | 同一 | 12 | 0.26 |
| 異なる | - | - |
